●派遣期間に制限ってあるの?●
労働者保護を目的とする派遣労働法では、派遣期間を無期限にすると、直接の雇用関係が生じない人材派遣の方が、企業にとって雇用調整が容易であるため、安定的な雇用形態である正社員業務についてまで派遣によって代替される可能性が高いとして、一般的な人材派遣業務にあたる自由化業務について派遣期間を制限する定めを設けています(労働者派遣法第40条の2)。これにより、自由化業務では、派遣可能期間は原則として1年とされ、最長でも3年以内という制限が設けられています。ただし制度趣旨から、人材派遣によって、正社員の業務が代替される可能性が低い場合には、制限が緩和されており、ソフトウェア開発・保守、機械・設備設計など専門的26業務や、就業日数の少ない業務については、期間は無制限とされています。またプロジェクト業務については、行政解釈により、3年以内に完了することが見込まれる業務であることとされているほか、育児や介護の代替業務については、育児休業者または介護休業者の復職までとされています。
●クーリング期間●
労働者派遣法は、人材派遣による正社員業務の圧迫を防ぐ趣旨のもと、同一業務に関する労働者派遣を3年以上継続することを、原則として、認めていません。ただし、一度派遣労働者を受け入れたら、以後はどのような場合でも同一業務での労働者派遣が受けられないとするのでは不都合が生じる場合もあるため、3ヶ月間のクーリング期間(受入停止期間)が認められる場合には、正社員としての雇用を必要とはしてないと考えられるとして、同一就業場所の同一業務であっても、直前の人材派遣と次の派遣までの間の中止期間が3ヶ月を超える場合には、派遣の継続性が認められないものとしています。これにより、1年派遣を受け入れ後、3ヶ月中止し、あらたに1年派遣を受け入れ後、3ヶ月中止するという派遣の活用方法は認められることとなっています。
●派遣期間を超えると・・・●
労働者派遣法は、派遣期間を制限するとともに、派遣労働者などの直接雇用を促すため、派遣期間の超過が認められる場合には、一定の条件のもと、派遣労働者が希望した場合に、派遣先企業に直接雇用申し込み義務が課されると定めています。具体的には、一般的業務では、法律で定められた最長で3年という派遣期間を超えて、継続してその派遣労働者を雇用する場合に、派遣先企業は、派遣期間の満了時までに直接雇用の申し込みをおこなわなければならないとされています。また、派遣期間の制限がない専門的26業務の場合でも、3年を超えて勤務した派遣労働者を、さらに同じ業務で雇用する場合には、その派遣スタッフに雇用契約を申し込まなければならないと定められています。