●人材派遣の現状●
バブル崩壊後の不況により、長い間信じられてきた終身雇用と年功序列の2大神話が崩れ、若い世代を中心として、勤続3年以内の離職率が、中学卒で7割、高校卒で5割、大学卒で3割という、「753現象」がいわれるようになりました。これにより、正社員の形態にとらわれず、非正社員として働くという選択をする人が着々と増え、それに伴い、非正社員の雇用形態も、パート、アルバイト、契約社員、人材派遣など、多様化してきています。なかでも人材派遣事業は、近年、とみに拡大傾向にあり、企業における効率的な人材確保や専門的人材の確保といったニーズの高まりとともに、定着した雇用形態として認識されています。正社員雇用にこだわらない労働者側の意識変革と足並みをそろえて、人材派遣会社の増加と研修制度や労働環境の整備が進んでおり、今後もさらなる市場の拡大が見込まれると予想することができます。
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●派遣社員として働くメリット●
派遣社員として働くメリットは、会社の人間関係による煩わしさから比較的解放されているという点のほか、働く時間や、日数、職種、勤務地などを自身で設定できるという点にあります。たとえば、アフター5は趣味にあてたいという場合や、家事や育児のために勤務時間を限定したいという場合、留学や資格取得を目指して夜はスクールに通いたいという場合など、自分のライフプランに合わせた働き方を選ぶことができます。また、労働条件などの契約内容を、事前に明確にすることができるため、正社員のようなサービス残業を強いられずに済むということもいえるでしょう。とはいえ、自分の希望ばかりを優先したり、高望みばかりしていると、紹介される仕事自体が少なくなってしまうので、勤務条件の設定に際しては、スキルと条件のバランスに注意すべきです。スキルアップに関していえば、一般的な正社員に比べ、勤務時間外のフリータイムを確保しやすく、スキルアップにあてる時間を作りやすいということもできるでしょう。スキル次第で、新卒採用ではとても無理だと思われるような大手企業で働くチャンスがあるという点も、派遣で働く魅力といえます。
●派遣社員として働くデメリット●
派遣社員として働くデメリットは、まず有期雇用であるため、安定した長期雇用を見込むことができず、収入が不安定になるという点が挙げられます。契約期間が終了すれば、そこでの仕事が終わりとされるのが基本であり、契約更新の可能性はあるものの、必ずしも更新されるということではありません。したがって、更新がない場合には、新たな派遣先の紹介を待つこととなりますが、次の派遣先が決まるまでに間が空いてしまうケースも考えられます。その間は無収入となるおそれがあり、そうした事態を見越した貯蓄という視点も必要となってきます。また、派遣社員は、通常、時給制が採られるため、祝祭日の多い月には、収入がダウンしてしまうということもいえます。加えて、交通費や、ボーナス、退職金は出ないのが一般的であり、健康保険や厚生年金、雇用保険の加入についても、一定の雇用期間など条件を満たす必要があります。このように、派遣はメリットも多いワークスタイルですが、正社員とは待遇面で異なる点も多いため、その点は十分に考慮すべきでしょう。